国内初のスマホでつくる3Dプリンタ製オーダーメイドインソールを販売している株式会社ジャパンヘルスケアの山川様にお話を伺いました!これまで職人や技術者がいなければ作れなかったような複雑な形状を持つインソール、製品開発の課題を解決する為にDMM.makeにご相談頂きました。

プロフィール

株式会社ジャパンヘルスケア 山川 喜正 (やまかわ よしまさ)

山川 喜正 (やまかわ よしまさ)
株式会社ジャパンヘルスケア デザイナー。フリーランス、IT広告代理店、海外勤務を通して新規事業立ち上げ、WEB/アプリなどのデザイン、ディレクター、PRなど幅広く従事した後、全く異業種である製品開発、ヘルスケアに興味を持ちジャパンヘルスケアへ入社。主力商品のインソールの設計開発、デザインに深く携わる。

DMM.make 3Dプリント 川岸 孝輔(かわぎし こうすけ)

川岸 孝輔(かわぎし こうすけ)
DMM.make 3Dプリント部門部長。メーカーで製品企画から外装設計、電子回路設計、コーディングとマルチエンジニアとして勤務し、数々の商品を世に送り出した経歴をもつ。3Dプリントを利用した設計製造に新たな可能性を感じDMMに入社しシニアエンジニアを務めた後にサービスデザインの統括責任者となる。

AIによる写真解析と3Dプリンターを使ったオーダーメイドインソール開発

川岸:
お久しぶりです。オーダーメイドのインソールのリリースして最近はどうですか?

山川様:
ビジネス向け企業向けに関しては好調に進んでいるところですね。個人向けの方はリリースしたばかりですが、さらに改良を進めて、これで行けそうだという段階で本腰を入れて加速させて行こうと思ってます。製品の開発も順調に進んでいます。

川岸:
そうですか!よかったです。

山川様:
色々とご協力いただいてありがとうございます。

川岸:
こちらこそありがとうございます。

オーダーメイドインソール
※写真からデータを解析して作られたオーダーメイドインソール

川岸:
それではインタビューの方を開始したいと思います。

— まずは3Dプリンターを活用する前に、どんなビジネス課題をお持ちだったかをお聞かせいただければと思います。

山川様:
一番の課題は、私たちがつくるようなオーダーメイドのインソールは、欧米だと一般的に処方されているのですが、日本だと認知度が極めて低いことです。
処方している病院も少ないのが現状です。


潜在的にインソールが必要なユーザーがたくさんいるので、うまく掘り起こしていく必要があります。


また、作ろうとすると足型を石膏や粘土から職人さんが一から型をおこす必要があるので、時間もお金もかかります。


レガシーなものづくりの世界なので、新しい3Dプリンターなどの技術を使って解決していこうと考えています。

川岸:
既に海外ではインソールを作ることは一般的なことだったんですかね?

山川様:
靴の文化というのが欧米を中心として海外で発展してきたというのがあって、インソールに対する意識も高いです。

欧米では足の専門医である足病医の数も1万5000人くらいの数がいるのですが、日本では30人もいないと言われる状態です。
欧米ではオーダーメイドでちゃんとしたインソールを作って足から健康になりましょう、というのが昔から広く認知されているのですが、日本だとまだまだこれからという状態ですね。

川岸:
そこが健康だと生活する上で余命が長いというか健康寿命を長くするという考えは日本にはなかったと思うんですけどそういったものが増えきている中での御社の活動だったんですかね?

山川様:
そうですね。やっぱり、今川岸さんがおっしゃったとおり、一番の目的は健康寿命を長くすること。
健康でいられる時間のことを健康寿命というのですが、 将来的に足が原因で腰が歪んでしまって足腰の痛みに繋がったり将来的に高齢になると歩けなくなってしまったりという確率がすごく高いんです。
足腰のトラブルを予防することによって健康寿命を長くするのが最大の目的の1つですね。

川岸:
ありがとうございます。

–課題を解決するにあたってどういう検討を社内で実施しましたか?製造の部分もあると思うのですが御社の場合はAIの技術も利用しての設計もあったと思うので包括的なご意見をお聞かせいただけると嬉しいです。

山川様:
まず弊社の代表の岡部が医師というのもあって。他のメンバーもインソールの制作経験が豊富な義肢装具士や、他にも理学療法士という、体のことをよくわかっている方がいます。

オーダーメイドのインソールの製作経験が豊富で、現状の問題点を非常に熟知しています。様々な関わりある方に相談したり、3Dプリンターの展示会にも赴きながら、新しいインソールの素材や、製造方法を勉強していったところ、その中でDMMさんのPA11素材と出会ってこれはまさに我々が抱えている問題を解決できるものだと思い、活用しようと思いました。3Dプリンターの出力品は、原型制作やプロトタイプ専用だと思ってたのですが、出力したそのままのものが最終製品に使用しても問題ないレベルだったのも驚きましたね。

これまで職人や技術者がいなければ作れなかったような複雑な形状を持つインソールも、データさえあれば作れるというのも、我々のサービスにマッチしているなと。これで行こうと思いましたね。

川岸:
インソールを長く使われてトラブルが発生したとか?ありますか?

山川様:
今現状一番長く使っている方で半年くらいですかね。その間にインソールが割れてしまうなどの問題は起きてないですね。使用いただいている方にはかなり好評で非常に満足していただいてますね。

川岸:
それはよかったです!

–DMM.make 3Dプリントサービスを活用する決断をされた理由はどういったところでしたか?

山川様:
第一にWEBサイトもとっつきやすくて安心感ありましたし知名度もあるので、そこは大きかったですね。


あとは利用者の方も多いと思いますので、そこで蓄積されたノウハウとか、技術的な面でも信頼出来そうと思いましたね。


特に3Dプリントみたいな技術は日進月歩だと思うので、きちんと運用されているところでないと、なかなか新しい機器を入れていなかったりとか、現状入れている機器がアップデートされていないとか、利用する側も新しいことにチャレンジ出来ないこともあると思うので、DMMさんだときちんと営業されているとお見受けしたので、安心してお任せできるなと思いましたね。

川岸:
コンセプトみたいなところで量で質を産んでいくという考え方はありますね。3D業界は付加価値をうもういう考え方が多いと思うのですが、我々は考え方的には既存の製造業みたいな考え方に近いですね。
たくさん作ることによって経験値も多く積めますし、他の会社さん達との違いにはなっていると思います。

山川様:
それは僕達も同じような考え方です。
AIによって一人ひとりに合わせた快適なインソールを作成しようということなのですが千人、1万人とN数が増えていけないと、どういうものが快適なのか?という精度を上げられないので、そこは量だと思っています。その点で非常にシンパシーを感じています。

川岸:
ありがとうございます。

山川様:
あとは石川県の工場!
以前見学させてもらった際にお会いしましたが、とてもいい方々で信頼できると思ったんですよね。
一緒にいい仕事ができたらなと思いましたね。
個人的にはすごく大きいところですね。

川岸:
ありがとうございます。伝えておきます。

山川様:
是非お願いします。

–3Dプリンター業界に対して期待していることをいくつかお聞かせいただけると幸いです。

山川様:
うちの会社からというか、一般論に近い意見になると思うのですが、今ものづくりが一般層まで降りてきて民主化していることによってかつては職人さんや、技術者しか出来なかったことが、誰でもできるようになっている。


最近ではYouTubeなどでも一般の方が3Dプリンターを使ったり、様々な工作機械を使っていろいろなものを作るといったような、そうした今までになかった新しいコンテンツが話題になっています。
3Dプリンターもまだ大元の3Dソフトを扱うハードルもあって、それなりの根気がないと難しいですが、そういうハードルも一般層が盛り上がっていくとどんどん後押しされてハードルがなくなっていくのかな?と思います。


そうすると、これまで直接ものづくりに関わっていなかった分野の人と、職人や専門家、技術者が一緒になってコトを進めていけるようになると思います。ものが良ければそれでいい時代はもう完全に終わってしまったと思っていて新しいことを始めるためにはたくさんの人とコラボレーションすることは欠かせないと思っていて。


特にDtoCのような新しいビジネスモデルなどが台頭してきていて、これまで全く関係のないことをしてきた専門的知識も乏しい人たちが、突然とんでもなく高品質の製品をリリースしたり、業界をディスラプトしていく流れが加速していると思うんですね。


弊社代表の岡部は医師ですが、ファッションデザイナーであったり、AIなどの開発者、町工場の職人さんなど、今まで接点がなかった人がコラボしています。その架け橋になっているのが3Dプリンターだと思います。すぐにこちらの理想とするものが作れることで、専門家や職人さんとも質の高い話ができるようになります。


その中で得られたものづくりに関しての知識が、我々のものづくりの基盤になってますね。


これからの技術はいろんな人がとっつきやすくて、わかりやすくてそんな方面にどんどん発展してしていってくれるといいのかなと思っていますね。
新しいものがどんどん、いろんな人がコラボして生まれていけばいいかなぁと思います。

川岸:
はい、ありがとうございます。

–では最後の質問になるのですがDMM.make3Dプリントサービスに大して期待してることとかいくつかあると思うんですけれども何点かお願いします。

山川様:
DMMさんは国内でも最大手だと思うので業界を牽引していってほしいというのが一番だと思います。

最後にハードルになるのがモチべーションとお金になると思うんですね。
個人とかスタートアップはDMMが運用しているような高額で大型な機材の導入は難しいですが、だからこそそこに簡単にアクセスできるような環境を必要としてます。
これからもどんどん規模を広げながら、維持していって欲しいと思っています。

川岸:
日本でも最大のインフラとして根付かせていきたいと思って考えています。
誰でも気軽にストレスフリーなゴールになっていくと思います。
なので不満があったらどんどんおっしゃってください。解決しないといけない課題と思ってます。

山川様:
こちらこそ、そういえば最近ニットでマスクも製造しているんですよね?

川岸:
ニットの3Dプリンターというか3次元縫製機があってデータではなくニットようの専用のプログラミングなんで難しいところがありますね。
いつか靴だったりとかそういったものを作れるようにリリースできたらなぁ〜と思ってます。
このような状況なので一番最初のプロダクトがマスクになりました。

山川様:
本当にすばらしいですね。弊社でも、現在のような社会情勢を受けて、ついこの前、マスクを介護現場の皆さんに提供させていただきましたが、そういったものも3次元縫製機でできるんですね。
弊社の場合、足に着目しているヘルスケアなので、靴下など履くだけで骨格が矯正されるようなものも作りたいと思っているんですね。
それこそ3次元縫製機みたな機械は可能性が広がっていくなと思っています。

川岸:
いつか一般に公開できるようにしていきたいと考えています。



今回のケースでは、これまで職人や技術者がいなければ作れなかったような複雑な形状を持つインソールの解決策として3Dプリンターを活用してくださいました。
用途や戦略に応じてよりスピーディーに商品開発を進めるようDMM.makeでは包括的なソリューションをご提案させていただきます。

3Dプリンターの導入についてなどご質問・ご要望がございましたらお気軽にお問い合わせください。